とりあえずフィードバック制御

「なんとなく」ではなく、「きちんと」動かすための古典制御に関する技術ブログを目指しています。開発言語は主にMATLAB/Octaveです。

 

GUI版GNU Octaveの初期ディレクトリの指定

 GUIGNU Octaveの初期ディレクトリの指定方法について記録したいと思います。方法としては、初期ディレクトリに移動する {\tt startup.m}ファイルを用意し、GUI版のOctaveのスタートアップ機能で読み込む形になります。

はじめに

 2020年の暮れに、大掃除の一環でデスクトップに散らばった {\tt m}ファイルの整理をしていました。そもそもなんでこんな羽目になったのか考えていたら、GUIGNU Octaveの初期ディレクトリ(作業スペース)の設定をなあなあにしていたのが悪かったみたいです。
 CUI版は公式ドキュメントに載っているのですが、GUI版の見当たらなく、いろいろ考えた末に

  1. 初期ディレクトリに移動する {\tt startup.m}ファイルを作成
  2. GUI版のOctaveのスタートアップ機能で読み込む

といった形が一番自然なのかなと考え、やってみました。

環境

 以下は、実行した環境です。ただし、本情報は時点のものになりますので、ご注意ください。

初期ディレクトリの設定方法

 ここでは例えば、初期ディレクトリを「D:\〇〇〇\workspace\octave」とします。〇〇〇は任意の階層です。

①. {\tt startup.m}の作成と保存先

 まずは、初期ディレクトリに移動するための {\tt m}ファイルの作成します。

cd('D:\〇〇〇\workspace\octave');    %% ワークディレクトリへの移動

 次に上記の {\tt m}ファイルを同じディレクトリ「D:\〇〇〇\workspace\octave」に「 {\tt startup.m}1として保存します。ここは、目的に応じて任意の場所にしてください。例えば、ネットワーク上の他の端末でも同じ初期設定を読み込みたいなら共有ディレクトリなどに。

②.GUI版の読込み設定

 次に、以下に示す画像の手順に従い、GUI側の読み込み先の指定を設定します。

  1. GUIOctaveを起動し、「編集(E)」→「設定…」を選択する。
    f:id:hi-ctrl:20210101070755p:plain
    GUIOctaveの設定
  2. 表示される「設定」画面から「一般」タブを選択→下部にある「Octave スタートアップ」の「ブラウズ」ボタンを選択→「D:\〇〇〇\workspace\octave」を指定する。
    f:id:hi-ctrl:20210101071521p:plain
    設定画面
  3. 再起動で完了。次に立ち上げれば、初期ディレクトリが「D:\〇〇〇\workspace\octave」になります。

おわりに

 これで少なくともデスクトップが散らかることはなさそうです。あとは、今回設定した初期ディレクトリを始点に、プログラミングする際はそこから新しい作業ディレクトリを作って散らばらないように意識しようとも思います(;・∀・)


  1. ちなみに、「 {\tt startup.m}」ファイルは、MATLABと共通で使えて、GUI起動時に自動で読み込むユーザの初期設定を記述できるファイルです。Octaveの場合、octavecファイルに今回の初期ディレクトリへの移動を記述することを推奨しておりますが、ここに記述してもなぜかCUIから起動したGUIはできても、GUIを直接起動したらできなかった。。。